15年ぶりの英検一級

10月9日(日)、英検1級を受けに行きました。
これまで英語教師になってから、1~2年に1回はTOEICを受けるようにしていましたが、

🔴TOEICは、猛勉強してもほぼ勉強しなくても、毎回点数が同じ(950~960前後で、少なくとも10回以上受けているはずですが、満点をとったことが一度もありません)
🔴受験した後で復習・見直しができない(問題冊子を回収されるため。だから、毎回1~2問、わからない問題があります)
…という点で、あまり、やりがいが感じられませんでした。
(TOEICの勉強をしていた頃、iPadにアプリを入れて、毎晩、ドライヤーで髪を乾かしている時に問題を解いていました)

身の回りのTOEICの勉強をしている皆さんのことは、尊敬しています。
私は会社勤務の経験がないので、ビジネス英語がピンとこなくて、
この試験が合わないのかもしれません。

一方、ここ2~3年で、自分の教えている高校生の生徒さん達の中に
英検準1級・1級に合格する優秀な子(帰国子女などでなく、日本で英語を勉強してきた生徒さん達)がチラホラ出てきて、何度か面接試験の対策と、エッセイの指導をさせていただきました。

私は大学を卒業してから数年後(2007年)、ほぼ勢いだけで英検1級に合格しているのですが、
勉強方法を全く思い出せず、参考書とノートは全て紛失しているので、生徒さん達によいアドバイスができません。
それに、あの時から15年たっており、問題の傾向が大きく変わっているでしょうし、
周りの英語の先生方も、準1級や1級の勉強をしていらっしゃるので、
(中には毎年1級を受検して、合格していらっしゃる、優秀な先生のお友達も!)
自分も久しぶりに受けることにしました。

そして結果として、受検して大正解でした。
長文読解で出題された読み物が、とてもおもしろかったし、
問題を持ち帰って復習することができたからです。
「私だったら、ここを出題するなぁ…」
「この問題を応用して、準2級や2級の作文のテーマにしよう!」
…と出題者の心境でシュミレーションをし、楽しく取り組むことができました。

長文読解は面白かったので、満点を取れる自信がありましたが、自己採点してみたら2問落としていました。
また、単語問題は知らないものがたくさんあって、顔色が青くなりました。

日頃、生徒さん達に「あわてんぼうは、もったいないわよ!」とよく言っていますが、
自分の方が長文読解であわてんぼうをしていたと、反省を込めて生徒さん達に話そうと思います。

先日、結果が届き、リスニングと読解は7割、エッセイ・ライティングは満点を取ることが出来ました。
たまたま受かりましたが、リスニングや語彙問題は、わからないものがたくさんあったので、
毎日、少しずつ復習しています。
今後の目標は「英検1級作文問題での満点をとるためのコツ」を具体化し、生徒さんに向けての講座にすることです。
次は2分間の社会問題のスピーチに向けて、音読練習と意見を話す練習を始めています。


🔴写真について

1)長文読解で出題されたSynemosyna formicaという蜘蛛です。「まるで蟻のよう」と出題文にも書かれていましたが、家に帰ってから写真を調べてみたら、本当にアリさんのようです!(よく見たら足が8本なので、spider!) オスがメスを探すためにダンスを始めても、アリと間違われて捕食動物に襲われてしまう…という生命の神秘が面白く、引き込まれました。

2)長文読解で出題されたbiopiracy
pirated editionが「海賊版」なので、biopiracyは、途上国の人達の資源や知恵を先進国が我が物のように掠め取ってお金儲けをすることだと察しが付き、そういうことは世界で起こっていそうだなぁと深刻な気持ちで読みました。
恥ずかしながら初めて知ったニュース単語ですが、後半に出てきた「名古屋議定書」は、かろうじて聞いたことがありました。

その他、英検を受けに行く直前に、何となくFacebookに表示された「6年前の今日」の日記が、自分で書いた”Still Alice”の読書感想文(英語)でした。
それを読んでから試験に行ったら、リスニングでdementiaと睡眠時間の関連性を調べる実験について出題され、スラスラとお話が耳に入ってきました。これは本当にラッキでした。