今週、私のニュース教材では「聖火リレー」を特集しています。(小学生用教材の本文は、動画で公開しています)
神奈川県で誰が走るのか調べたところ、バイオリニストの千住真理子さんの名前を見つけました。
私は4年前、千住真理子さんについてのニュース教材を作ったのです。
彼女の本も読んだので、4年前に書いた書評をシェアします。
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『千住真理子 バイオリニスト 20の哲学』
https://amzn.to/3a6ELau
中高生向けの英語教材作りのため借りた本でしたが、面白くて没頭して読みました。
天才バイオリニストの千住真理子さんは、音楽系の高校や大学ではなく、普通高校・大学に進みました。(慶應義塾高校と大学に進学…音楽だけでなく勉強も優秀だなんて…😅)その決意は、手塚治虫さんに出会って言われた言葉。
「いろんな経験をし、様々な感情を育てて、ロボットではない深い心を持った人間になりなさい」
…がきっかけでした。(私が教材にしたいと思ったのは、この部分。)
プロの世界では、1日4〜5時間のバイオリン練習なんて「一生懸命」に過ぎない。
寝る間も惜しんで、1日7〜8時間「がむしゃらに」練習すべし。
…これは当たり前かもしれませんが、プロのすごい世界を垣間見れて、ズシンときました。
月の美しさを皆に伝えたかったのに、それを忘れて、月を指差す爪をひたすら綺麗に磨き続ける少女の寓話が出てきます。
これは、テクニック磨きに没頭して、美に感動する心を忘れた全ての芸術家の暗喩だそうです。
これは芸術の世界に関わらず、どんな分野でもハマってしまう罠だと思います。
例えば、TOEICのスコアアップだけを目指して勉強して、本当は何のために英語を学んでいるか忘れかけている人(外国語を学ぶ目的は、仕事の幅や友達関係を広げるため、新しい価値観を学ぶためなのに…)が、世の中にはいます😢
※TOEICなどの試験の合格やスコアアップを否定しているわけではありません。スコアアップをしたからこそ、人生の幅が広がっている人もたくさんいらっしゃいます。試験は目的地というより通過点だと私は理解しています。
千住さんの文は見事でした。
視覚的・具体的なイメージを読者に描かせながら、彼女の人となりを作り上げてきた強い芯を、一冊の本を丸ごと使って伝えてくれます。
ジャンルは違いますが、ジャッキー・チェンの自伝を思い出しました。
一流の人の蔭の努力量は半端じゃなく凄まじい。
情熱のギフトをもらいました。